自己分析強化編~目的の明確化~
第1回で好きなこと診断というかたちでの自己分析をご紹介しましたが、今回はより深く考えて「それをする目的を明確化」するということをしてみたいと思います。
1.目的の明確化が成功の秘訣
目的を明確化するというと、ゴールや目標を設定することだと思われるかもしれませんがそういうわけではありません。
目的を明確化する理由は「枝葉に振り回されないようにするため」です。きちんと目的を定めていないと本質でない枝葉にこだわったり、曲げてはいけない本質で自分を曲げてしまったりということが起きて上手くいかなくなる可能性が高くなってしまうのです。
例えば、かの有名なビートルズはデビュー前には不良ファッションで音楽活動をしていましたが、デビュー時はうってかわって清潔感のある服装に、髪型はマッシュルームカットで登場しました。
これは彼らの活動目的はあくまで「音楽」にあって、ファッションは枝葉だったことを示しているでしょう。
もし、彼らが目的を見失い「自分スタイルの維持」に固執したらこうはヒットしなかったかもしれません。プロモーションは事務所次第なわけで、事務所に枝葉で反抗していたらまともにプロモーションしてもらえません。いくら音楽が素晴らしくてもプロモーションが無ければ大ヒットは極めて難しいですよね。
一方で、音楽については基本的に事務所側に口出しさせませんでした。自分がよしとする音楽を奏でることは彼らの目的であり、そこは曲げなかったわけです。
と、このように「『目的』は曲げない、『枝葉』は臨機応変に」というのは成功の秘訣の一つです。
2.目的はどう探す?
とはいえ、そんな目的なんて考えたことないという方も多いと思います。どうしたらいいのでしょう。
一番分かりやすい言い方をすると、「こだわり」が目的になります。ここだけは曲げられないという「こだわり」はそれすなわち目的の定義にばっちりはまりますよね。
あなたがその活動をしているなかで、「ここだけはどんなに批判されようが変えないぞ!」という部分はどこでしょう。考えてみてください。
そういうのは無いなあという方は、その活動をしていて一番楽しい部分、またはその活動の他人の成果を見て一番惹かれる部分で考えてみるといいかと思います。
3.枝葉は二種類
「枝葉は臨機応変に」と先ほど書きましたが、正確には枝葉は二つあります。
①目的達成のためにあったほうがいいもの
②目的と関係ないもの
①の「目的達成のためにあったほうがいいもの」は無理に変える必要はありません。例えば、小説で描写Aはおかしいと言われた場合でも、個人的にこれは自分の小説であるために必要だと言えるものなら変えなくていいということです。もし、そうとまでは言えないなら②に降格です。
②の「目的と関係ないもの」は、指摘されれば改めたりしたほうがいいものです。例えば、小説では三点リーダーを二つ重ねる慣例があります。「えっ……」みたいな感じに。私も理由は分かりませんが、そうなってるのです。これを「いや、俺は納得できない」といって「・・・」にしたとしたら、おそらく指摘されます。こういう場合は素直に直すのが吉です。「・・・」が「……」になっても小説の質にはまず影響しないでしょう。こんなことで揉めるのはエネルギーの無駄ですし、自身の評判を下げることになります。もっとも、この改変に重要な意味があるのなら突っぱねても構わないのですが。
いずれにせよ、曲げたり合わせたりという加工をしてもいいと思えるものと、しないほうがいいものを識別しておくと頭がスッキリしていいと思います。
4.手段は複数がおすすめ
目的が見えたら、手段を考えてみます。すでに活動していたら手段はもう持っていますが、本当にそれだけかをつっこんで考えるといいです。
例えば、「面白いプロット作り」が目的なら、その手段は小説だけではないですよね。シナリオライターでもいいですし、舞台の脚本もありかもしれませんし、教える立場になることも出来るでしょう。
手段は常に複数持っておくと成功確率が上がります。確かに一つの道で頑張るのはかっこいいかもしれません。でもそれは、あなたの目的からすると「枝葉」ではありませんか?
また、今の話もそうですが手段と目的を入れかえないように常に気を付けてください。歴史的にも、個人的経験からも、人間はこれをいつも入れかえてしまいます。こうなると失敗確率が上がってしまいます。
5.まとめ
ざっとまとめると以下のような感じに。
目 的→加工すべきでない
重要枝葉→無理に加工しなくてよい
普通枝葉→状況に応じて加工
というわけで、自分の好きなことのうちでさらに、
「強いこだわりを持っている部分」
「活動していて一番楽しい部分」
「他人の成果物で一番惹かれる部分」
を考えて目的を定めてみて、目的以外のことは基本的に固執せず柔軟に変えてみてはいかが? というお話でした。
ではでは!
第4回 作品発表の場とその意義
◇
第6回 電子書籍販売サイトまとめ
1.目的の明確化が成功の秘訣
目的を明確化するというと、ゴールや目標を設定することだと思われるかもしれませんがそういうわけではありません。
目的を明確化する理由は「枝葉に振り回されないようにするため」です。きちんと目的を定めていないと本質でない枝葉にこだわったり、曲げてはいけない本質で自分を曲げてしまったりということが起きて上手くいかなくなる可能性が高くなってしまうのです。
例えば、かの有名なビートルズはデビュー前には不良ファッションで音楽活動をしていましたが、デビュー時はうってかわって清潔感のある服装に、髪型はマッシュルームカットで登場しました。
これは彼らの活動目的はあくまで「音楽」にあって、ファッションは枝葉だったことを示しているでしょう。
もし、彼らが目的を見失い「自分スタイルの維持」に固執したらこうはヒットしなかったかもしれません。プロモーションは事務所次第なわけで、事務所に枝葉で反抗していたらまともにプロモーションしてもらえません。いくら音楽が素晴らしくてもプロモーションが無ければ大ヒットは極めて難しいですよね。
一方で、音楽については基本的に事務所側に口出しさせませんでした。自分がよしとする音楽を奏でることは彼らの目的であり、そこは曲げなかったわけです。
と、このように「『目的』は曲げない、『枝葉』は臨機応変に」というのは成功の秘訣の一つです。
2.目的はどう探す?
とはいえ、そんな目的なんて考えたことないという方も多いと思います。どうしたらいいのでしょう。
一番分かりやすい言い方をすると、「こだわり」が目的になります。ここだけは曲げられないという「こだわり」はそれすなわち目的の定義にばっちりはまりますよね。
あなたがその活動をしているなかで、「ここだけはどんなに批判されようが変えないぞ!」という部分はどこでしょう。考えてみてください。
そういうのは無いなあという方は、その活動をしていて一番楽しい部分、またはその活動の他人の成果を見て一番惹かれる部分で考えてみるといいかと思います。
3.枝葉は二種類
「枝葉は臨機応変に」と先ほど書きましたが、正確には枝葉は二つあります。
①目的達成のためにあったほうがいいもの
②目的と関係ないもの
①の「目的達成のためにあったほうがいいもの」は無理に変える必要はありません。例えば、小説で描写Aはおかしいと言われた場合でも、個人的にこれは自分の小説であるために必要だと言えるものなら変えなくていいということです。もし、そうとまでは言えないなら②に降格です。
②の「目的と関係ないもの」は、指摘されれば改めたりしたほうがいいものです。例えば、小説では三点リーダーを二つ重ねる慣例があります。「えっ……」みたいな感じに。私も理由は分かりませんが、そうなってるのです。これを「いや、俺は納得できない」といって「・・・」にしたとしたら、おそらく指摘されます。こういう場合は素直に直すのが吉です。「・・・」が「……」になっても小説の質にはまず影響しないでしょう。こんなことで揉めるのはエネルギーの無駄ですし、自身の評判を下げることになります。もっとも、この改変に重要な意味があるのなら突っぱねても構わないのですが。
いずれにせよ、曲げたり合わせたりという加工をしてもいいと思えるものと、しないほうがいいものを識別しておくと頭がスッキリしていいと思います。
4.手段は複数がおすすめ
目的が見えたら、手段を考えてみます。すでに活動していたら手段はもう持っていますが、本当にそれだけかをつっこんで考えるといいです。
例えば、「面白いプロット作り」が目的なら、その手段は小説だけではないですよね。シナリオライターでもいいですし、舞台の脚本もありかもしれませんし、教える立場になることも出来るでしょう。
手段は常に複数持っておくと成功確率が上がります。確かに一つの道で頑張るのはかっこいいかもしれません。でもそれは、あなたの目的からすると「枝葉」ではありませんか?
また、今の話もそうですが手段と目的を入れかえないように常に気を付けてください。歴史的にも、個人的経験からも、人間はこれをいつも入れかえてしまいます。こうなると失敗確率が上がってしまいます。
5.まとめ
ざっとまとめると以下のような感じに。
目 的→加工すべきでない
重要枝葉→無理に加工しなくてよい
普通枝葉→状況に応じて加工
というわけで、自分の好きなことのうちでさらに、
「強いこだわりを持っている部分」
「活動していて一番楽しい部分」
「他人の成果物で一番惹かれる部分」
を考えて目的を定めてみて、目的以外のことは基本的に固執せず柔軟に変えてみてはいかが? というお話でした。
ではでは!
第4回 作品発表の場とその意義
◇
第6回 電子書籍販売サイトまとめ