日刊言の葉・Vol.20「人にはどれほどの土地がいるか?」
多くの人は自分の土地を欲しがります。持っている人はそれを拡大しようとし、相続された人はそれを維持しようと努める傾向にあります。そしてバブル経済の崩壊は土地の価格は下がらないという神話が崩壊したことで起こりました。
いったい人にはどれくらいの土地がいるのでしょうか?
いったい人にはどれくらいの土地がいるのでしょうか?
結局、人には最後に自分の体を埋める土地さえあればいい
(朝日新聞 2015/12/20 16面 「思い出す本 忘れない本」 談・赤江珠緒
紹介の言葉はトルストイの「人にはどれほどの土地がいるか」という小説のストーリーの帰結なんだそうです。
私たちはいろいろなものを欲しがります。モノがあれば豊かになれると信じた高度経済成長期の怨念とでもいえるものがいまだに続いているのか、モノの量=豊かという考え方は今も根強いように感じます。
景気を結果的に左右しているのは金融市場ですが、現在金融商品というのは本来の趣旨から離れて、「マネー」を求める人々の欲望を満たしてくれる一種の薬物のようなものと化しています。しかし、本当にこれでいいのでしょうか。こういう本当は必要ではない、身の丈を超えたものを求め続けていて、幸福にたどりつくことができるのでしょうか。
本当に必要なものは何で、どれくらいなのか。今一度考えてみる時期なのではないでしょうか。
私たちはいろいろなものを欲しがります。モノがあれば豊かになれると信じた高度経済成長期の怨念とでもいえるものがいまだに続いているのか、モノの量=豊かという考え方は今も根強いように感じます。
景気を結果的に左右しているのは金融市場ですが、現在金融商品というのは本来の趣旨から離れて、「マネー」を求める人々の欲望を満たしてくれる一種の薬物のようなものと化しています。しかし、本当にこれでいいのでしょうか。こういう本当は必要ではない、身の丈を超えたものを求め続けていて、幸福にたどりつくことができるのでしょうか。
本当に必要なものは何で、どれくらいなのか。今一度考えてみる時期なのではないでしょうか。