でんでんコンバーターで目次を前書きの後ろに置きたいとき
お知らせ
この記事を読んで、2016/05/19にわざわざメールを下さった方へ(名前は伏せます)。送っていただいたメールアドレスが間違っていたようで返信できませんでした。お礼のメールをお送りしたいので、もしよろしければ改めてメールを送っていただけると幸いです。
この記事を読んで、2016/05/19にわざわざメールを下さった方へ(名前は伏せます)。送っていただいたメールアドレスが間違っていたようで返信できませんでした。お礼のメールをお送りしたいので、もしよろしければ改めてメールを送っていただけると幸いです。
※私の備忘録的な意味合いが強い記事です。
電子書籍作成に非常に便利なでんでんコンバーターですが、こちらを利用して電子書籍を作成すると自動で目次が一番前に来ます。でも、これを前書きの後ろに持っていったりしたい!という方のための対処法をご紹介します。(ただし、windowsの方向けです)
まず、でんでんコンバーターでEPUBをつくると以下のような構成になることを頭に入れておいてください。
表紙
(扉ページ)
(目次ページ)
本文
※( )内は任意であることを示す。作成しないという選択肢もある。ここでは目次ページをつくったという前提で話を進める。
ですが、実用書などではよく目次の前に「はじめに」などの前書きがあることが多いですよね。これをでんでんコンバーターを使って実現するにはどうしたらいいのでしょうか。
結論めいたことを書くと、でんでんコンバーターそのものをいじくってこれを実現することは出来ません。出来上がったEPUBファイルをいじる必要があります。とはいえ、そんなに難しくないので気軽にいきましょう!
準備.でんでんコンバーターでEPUBをつくる
ここでは細かいやり方は割愛します。注意点としては、少なくとも「前書き」と「本文」はファイル分割(改ページ)をしてください。これをしないとあとでいじれなくなります。
電子書籍作成に非常に便利なでんでんコンバーターですが、こちらを利用して電子書籍を作成すると自動で目次が一番前に来ます。でも、これを前書きの後ろに持っていったりしたい!という方のための対処法をご紹介します。(ただし、windowsの方向けです)
まず、でんでんコンバーターでEPUBをつくると以下のような構成になることを頭に入れておいてください。
表紙
(扉ページ)
(目次ページ)
本文
※( )内は任意であることを示す。作成しないという選択肢もある。ここでは目次ページをつくったという前提で話を進める。
ですが、実用書などではよく目次の前に「はじめに」などの前書きがあることが多いですよね。これをでんでんコンバーターを使って実現するにはどうしたらいいのでしょうか。
結論めいたことを書くと、でんでんコンバーターそのものをいじくってこれを実現することは出来ません。出来上がったEPUBファイルをいじる必要があります。とはいえ、そんなに難しくないので気軽にいきましょう!
準備.でんでんコンバーターでEPUBをつくる
ここでは細かいやり方は割愛します。注意点としては、少なくとも「前書き」と「本文」はファイル分割(改ページ)をしてください。これをしないとあとでいじれなくなります。
1.EPUBファイルを分解する
EPUBをいじるには中身を見ないといけないのですが、それにはEPUBを一度分解しないといけません。そんなこと出来るの? と思ったそこのあなた! 安心してください。EPUBは簡単に分解できます(PC用語で言う「展開」)。
というのも、EPUBというのは実は「あるルールにのっとったZIPファイル」のことを指しています。ゆえに、EPUBの拡張子を「.zip」に変えれば、あっという間によく見るZIPファイルに大変身してくれるのです。あ、ルールについてはスル―の方向でいきましょう。
EPUBをいじるには中身を見ないといけないのですが、それにはEPUBを一度分解しないといけません。そんなこと出来るの? と思ったそこのあなた! 安心してください。EPUBは簡単に分解できます(PC用語で言う「展開」)。
というのも、EPUBというのは実は「あるルールにのっとったZIPファイル」のことを指しています。ゆえに、EPUBの拡張子を「.zip」に変えれば、あっという間によく見るZIPファイルに大変身してくれるのです。あ、ルールについてはスル―の方向でいきましょう。
さすがにZIPの展開については説明を割愛しますね。現れたZIPを展開しておいてください(展開先はどこでも構いません)。
注意:Sigilは使わないで!
ちなみに、EPUB編集ツールのSigilというものがありまして、これを使えばZIPにしなくても編集が出来たりします。なので、こちらを薦めてくるサイトもあると思います。しかし! このSigilは今の主流であるEPUB3.0ではなく、一つ前のEPUB2.0のファイルをつくるためのものです。ゆえにSigilを使うとエラーが出まくるとんでもEPUBが出来上がってしまうので、絶対に使わないでください!
2.content.opfをいじる
さて、展開されたものをみると、以下のようなファイルが入っているはずです。
META-INFフォルダ
OEBPSフォルダ
mimetype
注意:Sigilは使わないで!
ちなみに、EPUB編集ツールのSigilというものがありまして、これを使えばZIPにしなくても編集が出来たりします。なので、こちらを薦めてくるサイトもあると思います。しかし! このSigilは今の主流であるEPUB3.0ではなく、一つ前のEPUB2.0のファイルをつくるためのものです。ゆえにSigilを使うとエラーが出まくるとんでもEPUBが出来上がってしまうので、絶対に使わないでください!
2.content.opfをいじる
さて、展開されたものをみると、以下のようなファイルが入っているはずです。
META-INFフォルダ
OEBPSフォルダ
mimetype
このうち、今回いじりたいものが入っているのは「OEBPS」です。こちらを開いてください。
すると、何やらぶわっとファイルが入っていると思いますが、大事なのは「content.opf」というファイルです。こちらを開くと、何も設定していなければメモ帳が開くと思います。たいてい一切改行されておらず呪文になってます。ここで一回心が折れそうになります。私も折れそうになりました。
心を折らないために、メモ帳の「編集」をクリックし、「検索」をさらにクリックします。出てきた検索窓にspineと打ち込んでください。意味は考えなくて大丈夫です!
すると、縦書きの場合は<spine page-progression-direction="rtl" toc="_toc.ncx">というところにあたると思います(横書きだともう少し短いです)。
すると、何やらぶわっとファイルが入っていると思いますが、大事なのは「content.opf」というファイルです。こちらを開くと、何も設定していなければメモ帳が開くと思います。たいてい一切改行されておらず呪文になってます。ここで一回心が折れそうになります。私も折れそうになりました。
心を折らないために、メモ帳の「編集」をクリックし、「検索」をさらにクリックします。出てきた検索窓にspineと打ち込んでください。意味は考えなくて大丈夫です!
すると、縦書きの場合は<spine page-progression-direction="rtl" toc="_toc.ncx">というところにあたると思います(横書きだともう少し短いです)。
これが見つかったら、改行祭りです。改行は必須ではないですが、見にくいのですることをおすすめします。どこを改行するかと言えば、>のすぐ後ろです。</spine>が出てくるまでやり続けてください。
これが終わると、あなたのEPUBで読む順番にファイルが並んでいることになります。実は、spineというのはファイルの読む順番を指定するところで、その順番にリーダーはファイルを読み込むようになっているのです。ということは、ここの順番をいじれば、リーダーもいじった順に読むことになります。
この要素の中で<itemref idref="_nav.xhtml" />という部分が目次ページの場所を示しています。なのでここを選択してから切り取り、前書きに相当するファイルの後ろに挿入すればいいということになります。
でんでんコンバーターで素直に変換すると、前書きにあたるのは<itemref idref="_bodymatter_0_0.xhtml" />になると思います。それ以外にも本文前にファイル分割をしていればその分数字が繰り上がります。どのファイルか分からないときには、OEBPS内のxhtmlファイルを開けば分かります。
これが終わると、あなたのEPUBで読む順番にファイルが並んでいることになります。実は、spineというのはファイルの読む順番を指定するところで、その順番にリーダーはファイルを読み込むようになっているのです。ということは、ここの順番をいじれば、リーダーもいじった順に読むことになります。
この要素の中で<itemref idref="_nav.xhtml" />という部分が目次ページの場所を示しています。なのでここを選択してから切り取り、前書きに相当するファイルの後ろに挿入すればいいということになります。
でんでんコンバーターで素直に変換すると、前書きにあたるのは<itemref idref="_bodymatter_0_0.xhtml" />になると思います。それ以外にも本文前にファイル分割をしていればその分数字が繰り上がります。どのファイルか分からないときには、OEBPS内のxhtmlファイルを開けば分かります。
3.ZIPを再びEPUB化する
content.opfの編集が終了したら、ZIPをまたEPUBファイルに戻す必要があります。
先程は拡張子を変えるだけだったので、今回もそれでいけます。
……と書くと思った方。そうは問屋が卸さないのです。
前述しましたが、EPUBは「あるルールにのっとったZIPファイル」だと書きました。このルールというのが、mimetypeが先頭にいなければならないというものです。ですが、普通に拡張子を変えるだけではこのルールに違反してしまうのですね。無理やりmimetypeを前に持ってきてもダメです。ここは残念ながらアプリの力を借りるしかありません。
そこで私がおすすめするのはePubPackです。簡単にEPUB化出来ます。
(インストールはこちらから。なお、インストールは自己責任でお願いします)
以下はePubPackを使った方法を書いていきます。
起動すると、2つの検索窓のようなものが出てきます。まずは上のepub mimetype fileの欄にあるselectをクリック。
content.opfの編集が終了したら、ZIPをまたEPUBファイルに戻す必要があります。
先程は拡張子を変えるだけだったので、今回もそれでいけます。
……と書くと思った方。そうは問屋が卸さないのです。
前述しましたが、EPUBは「あるルールにのっとったZIPファイル」だと書きました。このルールというのが、mimetypeが先頭にいなければならないというものです。ですが、普通に拡張子を変えるだけではこのルールに違反してしまうのですね。無理やりmimetypeを前に持ってきてもダメです。ここは残念ながらアプリの力を借りるしかありません。
そこで私がおすすめするのはePubPackです。簡単にEPUB化出来ます。
(インストールはこちらから。なお、インストールは自己責任でお願いします)
以下はePubPackを使った方法を書いていきます。
起動すると、2つの検索窓のようなものが出てきます。まずは上のepub mimetype fileの欄にあるselectをクリック。
すると、エクスプローラーが起動するので、EPUB化したいファイルのmimetypeを選択して開きます。
次に、下のSave Asを押すと、mimetypeがあったフォルダがそのまま出てきます(mimetypeは表示されません)。ファイル名に任意の名前を付けて、保存します。
すると、Create ePub Fileというものが出てくるのでそれをクリック。そうすると、先ほどのZIP展開フォルダの中に新たにEPUBが誕生します。
これで再びのEPUB化は成功です!
4.チェック
出来上がったら、Readiumなどで表示を確認し、EPUB Checkerなどでエラーが無いかを確認すればOKです。
面倒と言えば面倒ですが、慣れればそうでもありません。悩んでいた方はぜひ挑戦してみてください!
ではでは!
4.チェック
出来上がったら、Readiumなどで表示を確認し、EPUB Checkerなどでエラーが無いかを確認すればOKです。
面倒と言えば面倒ですが、慣れればそうでもありません。悩んでいた方はぜひ挑戦してみてください!
ではでは!